取扱鋼材

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  • SCM415

  • SCM415

    SCM415は、クロムモリブデン鋼のうち、炭素含有量が最も低く、硬度の範囲や引張強さについても最も低い値を示す材料です。 通常の炭素鋼ではマスエフェクトにより仕様を満たせない場合等に効果的です。 500℃前後の高温下でも強度が低下しにくいといわれる材料で、高温高圧が前提となる箇所に使われることもあります。 なお、末尾にH記号がついたものは、H鋼になります。

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用途
一般用歯車 など
代表成分

SCM415は構造用合金鋼の一種で「クロムモリブデン鋼」に属します。 構造用合金鋼とは、機械構造部品に使用される強度と靱性(じんせい)をそなえた合金鋼です。炭素量は0.1~0.5%で、これに少量のクロム(0.9~1.2%)を添加したクロム鋼、クロム(0.5~1.0%)とニッケル(1.0~3.5%)を添加したニッケル・クロム鋼、クロム(0.9~1.2%)とモリブデン(0.15~0.45%)を含むクロム・モリブデン鋼、さらにニッケル(0.4~4.5%)、クロム(0.4~1.8%)、モリブデン(0.15~0.7%)を含んだニッケル・クロム・モリブデン鋼があります。

SCM415 C Si Mn P S Ni Cr Mo
成分値 0.13~0.18 0.15~0.35 0.60~0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90~1.20 0.15~0.25
機械的性質

SCM415の属する、「クロムモリブデン鋼」は代表的な構造用合金鋼で、焼入、焼戻、を行うことによって中程度の強度と粘り強さが得られる材料です。 これらの素材は硬さも低く加工性に富んでおります。また合金成分の効果で焼入性がよく多少は冷却速度が遅くても焼きが入り、歪の発生も少なくなります。 SCM415は肌焼鋼で通常浸炭し、表面を硬化させて使用します。​機械的性質として、500℃前後の高温下でも強度が低下しにくいといわれる材料で適度な「しなり」を持ち、振動を吸収するためアルミに比べて疲労度が少ないという見解もある為、自転車のフレームによく使われます。

引張強さ N/mm2 伸び % 絞り % シャルピー衝撃値 J/㎠ 硬さ(HBW)
830以上 16以上 40以上 69以上 235~321
加工性・特性
SCM415は加工性に優れますがクロムの添加量が比較的少ないことから、錆とは無縁ではありません。​SCM415はクロム鋼にモリブデンを入れて改良されたもので、SCr材よりもさらに焼入れ性に優れています。焼戻しに対する抵抗、機械的性質が優れているほか、靭性もあるため、自動車部品、ボルト、ナット類にも使われます。

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